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2020.05.25

倒産しない「家賃保証会社」の選び方

新型コロナウイルスの影響で、賃料が支払えない入居者が増えているようです。(弊社の管理物件では見受けられていませんが、知り合いの業者から良く話を耳にします)現在は主にテナント物件の賃料問題が取り沙汰されていますが、居住用物件でも同様の事態は避けられそうもありません。

一昔前は保証人を立てて対応していましたが、現在は保証会社を付ける場合がどの物件も多くなってきています。その方が滞納リスクや時には原状回復リスクが抑えられるからです。

ただそうなると今度気になるのは、滞納家賃の立て替え(代位弁済)などを行う「家賃債務保証会社(家賃保証会社)」の状況です。過去にはリーマンショックの影響で大手の保証会社が経営破綻し、現場が混乱に陥った例もあります。

過去にあった保証会社の経営破綻

リーマンショック後の2008年、家賃保証事業で当時大手だった「リプラス」という会社が破産しました。翌年には「リアルコ」「八丁堀保証」「さわやか保証」なども相次いで自己破産を申請するなど、市況の悪化を受けた家賃保証会社の経営破綻が続きました。

今回のコロナショックでも、北海道に本社を置く「グローバル賃貸保証」が廃業したとネットニュースで話題となりました。廃業した理由については「コロナの影響」だったようです。

こうした保証会社の破産・廃業の背景には、経済環境の悪化に伴う「代位弁済」の増加があったと考えられます。

家賃保証の仕組み

保証会社の倒産がなぜ起こるのか、保証会社が倒産すると何が起きるのか。それを知るために、まずは家賃保証の仕組みについて確認しましょう。

家賃保証の大まかな仕組み。一般的には初回の契約料(通常は家賃の50%程度)も入居者が支払います。その後は、1年ごとに1万円ほどの更新料がかかるケースが多いです。

そもそも家賃保証とは、入居者が家賃を滞納した際、入居者に代わって家賃を立て替え(代位弁済)てくれるサービスです。保証会社によっては、原状回復費や残置物の撤去費などを保証しているケースもあります。

保証の流れとしては、大きく「報告型」と「集金代行型」の2パターンがあり、どちらを利用しているかで保証会社倒産時のリスクも大きく変わってきます。

滞納報告型:滞納が発生したら保証会社に報告し、代位弁済をしてもらう方式。この場合、仮に保証会社が倒産しても滞納さえ発生しなければ被害は生じません。万が一滞納が発生したとしても、管理会社やオーナーが自ら家賃を回収できればひとまず問題はありません。

集金代行型:滞納の有無に関わらず、保証会社が一括で立て替えを行う方式です。手数料はかかるが、滞納の都度報告する必要がなくなる。ただし、保証会社が倒産すれば家賃が入金されません。また入居者が倒産の事実を知らずに家賃を保証会社に入金してしまうと、オーナー側が回収できなくなってしまうというリスクがあります。

いずれにしても、保証会社からすれば、滞納が増加するほど代位弁済が膨らんだり、滞納家賃の回収ができなくなったりし、最悪の場合は破綻・廃業などということになってしまいます。

「コロナで危ない保証会社」の特徴は

では今後、特にコロナショックの影響を受けそうなのはどのような保証会社なのでしょうか。

例えばオフィスやテナント、シェアハウス、民泊、あとは外国人向け物件は家賃の滞納リスクが相対的に高いので、そうした物件を専門にしている保証会社では、代位弁済が殺到している可能性があります・・・。

例えばお年寄りが入居する部屋なら、孤独死などもしもの場合の保証が含まれている会社のメニューが理想ですし、学生入居者で親御さんが連帯保証人としてついているなら、保証内容よりも保証料が安いところがよいでしょう。

親御様などの保証人を付けるよりも、保証会社加入条件にしたほうが後々スムーズになることは間違いないと思いますが、今後は「保証会社の使い分け」が特に重要視されるかと思います。

①信販系の保証会社。信販系の会社はクレジットカードの事故情報などが載ったCICの信用情報機関も参照できるので、審査が厳しいです。その代わり、滞納のリスクは小さくなります。②独立系の大手保証会社。信販系ほど審査は厳しくありませんが、ある程度安心できます。 ③独立系の中でも大手ではない保証会社。審査が通りにくそうな人もカバーできるため、入居付けを優先する場合はこちらを利用するのが良いかと思います。

保証会社側の対応は

リーマンショック後の倒産などを経て、国や保証会社各社がその対応を進めてきた経緯もあります。

国土交通省は2017年、保証会社向けの任意の登録制度「家賃債務保証業者登録制度」を創設。「純資産額が1000万円以上であること」「反社会勢力の関与がないこと」などを登録基準としていて、現在の登録社数は71社あります。

ただ同制度は、保証会社を選ぶに当たっての目安にはなりますが、「この制度の登録業者なら倒産しない」というものではないことに注意してください。※現時点での登録業者一覧は国交省のこちらのページで公開されています。

コロナでの家賃交渉、意外な注意点も

最後に、家賃保証を利用するに当たっての「意外な注意点」についても触れておきたいと思います。

例えばテナントや一般入居者の方から家賃減額の交渉があって、それに不動産会社やオーナーが応じたとします。ところが、保証会社の約款には『滞納があった日から○日以内に保証会社に事故報告を行わない場合、免責となる』などと定められていることがほとんどです。保証会社を通さずに家賃交渉に応じた場合、これに触れてしまう可能性があります。

契約によっては、将来の保証にまで影響が出る可能性がある。また、たとえば家賃を一時的に減額し、後で上乗せして支払ってもらうようにした場合、上乗せ賃料が支払われなかったとしても、保証会社はこれを保証することが難しくなります。そのため当社の場合はオーナーとの話し合いですぐに結論を出すのではなく、必ず保証会社にも相談しています。

いざというときに慌てずに、家賃保証会社を利用するメリットとデメリットや仕組みを理解しておくことが大事だと思います。

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