お知らせ

スタッフブログ

2021.05.05

不動産仲介手数料が相場より安い場合には理由がある?無料・割引の仕組みと注意点

不動産投資において、売買取引にかかる費用の大きな割合を占めるものが、不動産会社への仲介手数料です。取引価格が大きくなると、その分仲介手数料の費用負担も大きくなるなるため、できるだけ抑えたいと思う方も多いでしょう。
一部の不動産会社では、仲介手数料の割引や無料化を行っている会社もあります。投資家にとって、当然割引や無料などのサービスはメリットに感じられるでしょう。
しかし、仲介手数料が相場より安い場合には、何らかの理由が存在することもあります。

そこで、まずは不動産の仲介手数料について解説しながら、無料や割引が可能になる仕組みを見ていきましょう。さらに、仲介手数料を安く抑えることで発生する可能性があるリスクや注意点についても説明します。ぜひ参考にしてください。

不動産仲介手数料とは?仕組みと計算方法

不動産仲介手数料とは、不動産会社が物件の売買契約を仲介する場合にかかる手数料のことです。契約が成立した場合にのみ支払いが発生し、売買の場合には売り主・買い主それぞれが支払う必要があります。

不動産仲介手数料の目的と意義

不動産会社の仲介業務とは、不動産売買に関わる相談や価格設定、販促活動、契約から引き渡しまでの一連の業務を担い、当事者の間に立ち取引を成立させるサービスのことです。そして、それらの業務に対する報酬として設定されているものを「仲介手数料」といいます。

仲介手数料には、

・一般的な広告費用
・物件調査・物件案内・情報提供などの営業費用
・契約条件の調整
・契約書類作成
・重要事項説明
・契約から引き渡しまでの事務手続き

などの業務に対する費用・報酬が含まれています。

仲介手数料は、取引が成立した場合にのみ支払いが発生する成功報酬です。仲介を依頼したものの売買取引に至らなかった場合、費用はかかりません。

不動産売買時の仲介手数料の上限と計算方法

仲介手数料は、宅建業法により以下のように上限が定められています。

取引額200万円以下の金額部分取引額の5%以内+消費税
取引額200万円を超え400万円以下の金額部分取引額の4%以内+消費税
取引額400万円を超える金額取引額の3%以内+消費税

本来は、取引価格を上記の金額ごとに分解して計算し、合計することで算出します。しかしその計算方法は非常に面倒なため、以下のような速算式を使って、簡単に仲介手数料を算出することが可能です。

【取引額200万円超400万円以下の場合】
(取引価格×4%+ 2万円)+ 消費税

【400万円を超える場合】
(取引価格×3%+6万円) +消費税

大体の目安を知りたい場合には、以下の早見表を参考にしてください。

【仲介手数料早見表】

取引価格仲介手数料(税別)
500万円21万円
1,000万円36万円
2,000万円66万円
3,000万円96万円
5,000万円156万円
1億円306万円

仲介手数料は、上限を超えない範囲であれば不動産会社が自由に決めることができます。しかし多くの不動産会社において、上限いっぱいの金額で仲介手数料が設定されることが一般的といえるでしょう。

なお価格の低い不動産の場合、仲介にかかる手間や費用を上記の割合で算出した仲介手数料で賄うことは困難です。そのため、400万円以下の宅地建物取引については「低廉な空家等の売買取引における媒介報酬額の特例」が設けられています。
これは、現地調査などにかかる費用や人件費などを追加し、上限18万円(税抜)まで仲介手数料を請求できるという特例です。不動産会社は、この特例にかかる手数料を売り主側にのみ請求することができます。

不動産仲介手数料の支払いのタイミング

先述の通り、仲介手数料は成功報酬制です。そのため、本来不動産会社には、契約成立後に仲介手数料の全額を請求する権利があります。
しかし不動産取引の場合、契約成立から引き渡しまでには数ヶ月かかることも多いです。引き渡しまで全ての業務が完了していないタイミングで、全額の仲介手数料を支払うことには、売り主・買い主ともに不安があるでしょう。
そこで国土交通省では、契約成立時に半額、引き渡し完了時に半額の支払いとすることを推奨しており、これにならう不動産会社が多いです。

購入時の仲介手数料は経費計上できない!仕訳に注意

不動産の売買契約にかかる仲介手数料は、売却時と取得時で仕訳の仕方が異なるため、注意が必要です。

不動産売却時の仲介手数料はそのまま経費計上することができますが、物件購入時の仲介手数料を経費計上することはできません。
不動産取得時の仲介手数料は、土地部分と建物部分に分け、それぞれ取得原価に算入します。そして、建物部分の取得原価のみ減価償却費として仕分けし、毎年経費計上することになります。

不動産仲介手数料がかからない取引

以下のような取引の場合には、仲介手数料が発生しません。

・売り主からの直接購入
・不動産会社の買取再販(リノベーション物件など)
・売り主=不動産会社・ディベロッパーである物件の購入

また、物件所有者から委託された不動産会社が販売代理権を持って販売する場合、買い主側には仲介手数料がかからないことが一般的です。ただし例外もあるため、事前に確認するようにしましょう。

仲介手数料は安くできる?無料・割引のビジネスモデル

仲介手数料は、上限の規定はあるものの下限の規定はありません。そのため、仲介手数料を安くすることで集客につなげている不動産会社も見られます。

不動産仲介業務にかかるコストをカバーするための仲介手数料ですが、どのような仕組みで仲介手数料を安くしているのか、そのビジネスモデルをご紹介しましょう。

両手仲介の場合

不動産仲介には「片手仲介(共同仲介)」と「両手仲介(単独仲介)」があります。
売り主側の不動産会社(元付仲介会社)と、買い主側の不動産会社(客付仲介会社)の2社が仲介に携わるものが「片手仲介」。一方、1つの不動産会社が元付も客付も行うのが「両手仲介」です。
片手仲介は共同仲介、両手仲介は単独仲介とも呼ばれます。

両手仲介の場合、不動産会社は売り主からも買い主からも仲介手数料を得ることができますので、片手仲介よりも大きな利益を得ることができます。つまり、集客のために買い主側の仲介手数料を割引したり、無料にしたりしても、じゅうぶんに利益を確保できるのです。
売り主・買い主双方の仲介手数料を半額にしている不動産会社もあります。

業務効率化によるコストダウン

不動産会社の中には、大規模な店舗を持たずインターネットを中心に営業している会社や、積極的な宣伝・広告を出さず、問い合わせのみに対応して営業する会社などがあります。このように、運営コストをかけないことで、仲介手数料の割引・無料化を実現している会社もあります。

また、近年「不動産テック」の活用により、業務の効率化を図る企業が増えています。
「不動産テック」とは、不動産情報の提供や集客、仲介業務、不動産価格や賃料の査定などの業務にインターネットやITを活用し、労働生産性を高めようとする動きのことです。
浮いた人件費を財源として、仲介手数料の割引・無料化を行い集客につなげる、という方法を取る企業もあります。

高額物件における取り引き

仲介手数料は、取引金額に比例して高額になります。しかし仲介業務にかかる手間やコストは、物件価格に比例して大きくなるわけではありません。価格に関わらず一定の物件調査は必要ですし、契約事務手続きも金額によって大きく変わるものではないからです。

そこで、じゅうぶんな利益が確保できる高額物件については、仲介手数料を抑えることで集客を行っている不動産会社もあります。

紹介・再契約の場合

顧客を対象とした割引制度や特典の付与、紹介による割引制度などを設けている不動産会社もあります。顧客化を狙った戦略の一つで、本来の仲介手数料から10~20%程度の割引が受けられるケースが見られています。
すでにその不動産会社を利用している知人がいる場合や、2件目以降の売買契約を検討している方には利用価値があるでしょう。

株主への還元として適用される割引

上場している不動産会社や不動産会社を系列に持つ上場企業では、株主優待の一環として仲介手数料の割引を行っていることがあります。5~10%程度の割引率で展開されていることが多いようです。
ただし、優待を受けるためには株式を購入しなければならないので、リスク管理の必要性があることに注意しなければなりません。仲介手数料が高くなる高額物件の取引の際など、活用を検討してみるとよいでしょう。

不動産関連の株主優待として、工事請負代金やリフォーム代金の割引ができる会社もあります。賃貸経営の経費削減にも役立てることができるでしょう。

仲介手数料が安価な不動産会社の注意点

仲介手数料が安くなることは、売買を行う側にとっては大きなメリットであることは間違いありません。しかし中には、手数料の安さが投資家にとってデメリットになるケースも考えられます。
企業努力など正当な事由で割引を実現している不動産会社がある一方、以下のようなケースもありますので注意しましょう。

営業活動に力を入れてもらえない可能性がある

不動産仲介にかかるコストは、当然ゼロではありません。それにもかかわらず仲介手数料の割引・無料化を実施している場合、不動産会社によっては営業活動に力を入れてもらえなかったり、きめ細かい対応が受けられなかったりする可能性があるでしょう。

買い主側としては、不動産会社からの物件提案や相談に対するサポートが弱いと感じることがあるかもしれません。
また売却の場合には、広告費用をかけてもらえないなど、積極的に客付けしてもらえないリスクがありますので注意しましょう。

また不動産会社との関わりは、ただ物件の仲介を受けるだけではありません。特に不動産投資においては、物件管理や税金対策など、購入後のアフターフォローが重要です。仲介手数料の安い不動産会社では、こうしたフォローに対して積極的ではない可能性も考えられます。

サービスや対応の仕方に差が出る場合も

両手仲介によって売り主・買い主どちらか一方から仲介手数料を受け取り、利益を確保している不動産会社の場合、手数料を支払っているか否かによってサービス・対応の仕方を変えられてしまう可能性があります。

基本的に、物件売買において売り主はより高く売ろうとし、買い主はより安く買おうとするものです。両手仲介の場合、一つの不動産会社が売り主・買い主双方の仲介をするため、この相反する二つの要求を同時に満たすことは難しいとされています。

売り主・買い主双方からなにか交渉を持ちかけられた時、不動産会社は手数料を支払ってくれる側に有利な対応をする可能性があります。手数料が割引・無料となっている立場から交渉する場合、こうしたリスクを考慮しなければならないでしょう。

別の費用を請求される可能性がある

仲介手数料は無料でも、別途諸費用を請求したり、本来無料で行っているサービスを有料としたりする不動産会社もあります。
例えば、投資ローン代行手数料や書類作成費用、広告宣伝費などを別途請求されるケースが挙げられます。仲介手数料を支払う場合と比較して本当に得になっているのかどうか、本当に必要な費用かどうか、よく確認するようにしましょう。

物件購入における不動産会社選びの4つのポイント

不動産投資をするにあたり、不動産会社はパートナーともいえる重要な存在です。信頼できる会社を見極めるために役立つポイントを4つご紹介します。

収益物件の取扱実績が豊富であるか

不動産会社には、それぞれ得意とする領域があります。投資用不動産を取引したい場合には、収益物件の取扱実績が豊富かどうかを確認しましょう。収益物件を多く扱う不動産会社であれば、出口戦略や収支計画を含めた物件提案力が期待できます。

投資専門の不動産会社を探す場合には、運用実績、空室率などの公開データを参考にするのも一つの方法です。

目的にあった不動産会社であるか

不動産会社は、全国ネットの大手企業もあれば、地域に根差した中小企業までさまざまです。そして、それぞれに特色があり、得意とする分野も異なります。

大手の不動産会社であれば、地域の枠を超えた幅広い物件提案が強みでしょう。一方地場の不動産会社の場合、地域の情報に強く、掘り出し物の物件が見つかりやすいというメリットがあります。
よい物件に出会うためには、自分の目的に合う不動産会社を選ぶことがポイントです。

また不動産会社によって、マンションや戸建てといった物件種別による得意・不得意もあります。公開されている取扱物件の数や種別をチェックしてみるとよいでしょう。

サービス内容

収益物件を購入する際には、不動産会社のサービス内容を確認しましょう。

一般的な仲介業務だけでなく、フォロー体制が整っている不動産会社は長くつき合えるパートナーとなります。ローンや税務相談、購入後のアフターフォローなどが受けられる不動産会社なら、安心して投資に取り組むことができるでしょう。

また、不動産会社によって提携ローンの数にも差があります。特に自己資金が限られている場合などは、豊富な資金プランが検討できるよう、提携ローン数の多い不動産会社を選ぶとよいでしょう。

担当者の対応

不動産会社の信頼度は、担当者の対応からもある程度推し量ることができます。

メリットばかりを説明して契約を急かしたり、親身に相談に乗ってくれなかったりといった印象を受ける担当者には注意が必要です。メリットだけでなくデメリットも隠さず説明し、こちらの要望や状況に応じた親身な対応をしてくれる担当者のいる会社を選びましょう。

収益物件を扱う不動産会社では、無料の投資セミナーや面談などの営業活動を行っていることも多いです。積極的に足を運び、複数の不動産会社を比較してみることをお勧めします。

LIFULL HOME’Sのホームページでは、さまざまなテーマのセミナーを検索することができます。ぜひ活用してみましょう。
セミナー検索はこちらから

まとめ

仲介手数料の意義や安くなる仕組みについて解説しました。上限金額での請求が一般的な不動産仲介手数料ですが、さまざまな施策で割引を行う不動産会社も増えてきています。
たしかに仲介手数料が安いことは、費用面では大きな魅力です。しかし、それによって生じるデメリットがないかどうかを確認することは、さらに重要だといえるでしょう。

そして、不動産投資において最も大切なことは、投資目的に合った物件を取引できることです。そのためには、収益物件に関するノウハウがあり、誠実に対応してくれる不動産会社を選ぶ必要があります。

費用面だけにとらわれず、複数の不動産会社を比較して、より自分に合った仲介会社を決めるようにしましょう。

Others一覧へ
Fudousan Plugin Ver.5.3.3